小説同人誌の印刷所を比較【文庫・新書・少部数対応】
小説(文字書き)の同人誌に対応している印刷所を、同じ条件の総額でならべて比較します。小説本は漫画と選び方が違い、判型・本文用紙・ページ数の考え方に固有のポイントがあります。はじめて小説本を出す方向けに、選び方もあわせてまとめました。
| 印刷所 | 基準総額 (50部) | 1冊あたり | 最小部数 | 早割 |
|---|---|---|---|---|
| ちょ古っ都製本工房 | 7,740円 | 155円 | 1部〜 | — |
| おたクラブ | 8,820円 | 176円 | 1部〜 | — |
| イシダ印刷 | 9,457円 | 189円 | 1部〜 | あり |
| ブックホン | 10,077円 | 202円 | 1部〜 | あり |
| グラフィック | 10,350円 | 207円 | 1部〜 | あり |
| K9(ケーナイン) | 11,970円 | 239円 | 5部〜 | あり |
| 大陽出版 | 14,050円 | 281円 | 10部〜 | あり |
| PICO | 15,300円 | 306円 | 30部〜 | あり |
| 栄光 | 16,070円 | 321円 | 10部〜 | あり |
| くりえい社 | 17,010円 | 340円 | 10部〜 | あり |
| ねこのしっぽ | 17,600円 | 352円 | 10部〜 | あり |
| STARBOOKS | 18,620円 | 372円 | 1部〜 | あり |
| ホープツーワン | 18,854円 | 377円 | 1部〜 | あり |
| 金沢印刷 | 19,500円 | 390円 | 10部〜 | あり |
| しまや出版 | 20,170円 | 403円 | 10部〜 | あり |
| サンライズ | 20,680円 | 414円 | 10部〜 | あり |
| 緑陽社 | 39,850円 | 797円 | 30部〜 | あり |
※ 基準総額は全社を同一条件「B5・本文20P・表紙フルカラー/本文モノクロ・オンデマンド・PP加工なし・本文上質」に 揃えて各社公式見積りから取得した概算(税込・送料別)。同条件でも老舗オフセット系と激安オンデマンド系で 実際に価格差があります。各社の正確な前提は印刷所ページの「この料金の前提」でご確認ください。 実際の料金は部数・仕様・締切で変わります。「要確認」は当サイトが公式未確認の暫定値です。 並び順は基準総額の安い順で、掲載順に広告的な意図はありません。
小説本の印刷所選びで、漫画と違うところ
小説同人誌は、漫画と比べて「ページ数が多く」「部数が少なく」「本文が文字だけ」という特徴があります。この3点が印刷所選びに直結します。
ページ数が多いと、本文の単価が総額を大きく左右します。漫画なら20〜30ページの本が多いのに対し、小説は100ページを超えることも珍しくありません。そのため「表紙が安いか」より「本文1ページあたりが安いか」で選ぶほうが総額は下がります。
部数が少なめになりやすいのも小説の特徴です。少部数ではオフセットよりオンデマンドのほうが割安になるため、少部数のオンデマンドに強い印刷所が候補になります。
本文が文字だけなので、用紙の色味と厚みが読みやすさに直結します。真っ白な上質紙は目が疲れやすく、小説では少しクリーム色がかった書籍用紙が好まれます。この選択肢があるかどうかは印刷所によって差があります。
判型の選び方(文庫・新書・A5)
文庫判(105×148mm)は市販の文庫本と同じサイズで、小説同人誌でもっとも人気があります。持ち運びやすく、読み慣れた形なので手に取ってもらいやすい一方、1ページあたりの文字数が少ないためページ数が増え、総額は上がりやすくなります。
新書判(103×182mm)は文庫より縦に長い判型です。文庫よりページ数を抑えられ、コミックスと近いサイズ感のため棚に並べやすいという利点があります。
A5判(148×210mm)は同人誌でもっとも一般的なサイズで、対応していない印刷所がほぼありません。1ページの文字数が多いのでページ数を抑えられ、結果として総額が安くなりやすい判型です。文庫にこだわりがなければ、はじめての1冊はA5が無難です。
文庫・新書は専用の判型のため、対応していない印刷所があります。判型から絞りたい場合は、各印刷所ページの「対応判型」をご確認ください。
文字数からページ数を見積もる
印刷所に見積もりを取るにはページ数が必要ですが、執筆中は文字数しか分からないことが多いはずです。おおよその目安として、A5判で2段組・1ページあたり約1,200〜1,400字、文庫判で1段組・1ページあたり約600〜700字が一般的です。
たとえば5万字の小説なら、A5判で約40ページ、文庫判で約75ページが目安になります。同じ原稿でも判型で倍近く変わるため、総額を抑えたい場合は判型の選択が効きます。
実際のページ数は文字サイズ・行間・余白の設定で変わります。最終的には組版してから確定させ、印刷所のページ数単位(多くは4ページまたは8ページ単位)に合わせて調整してください。
本文用紙と読みやすさ
小説本の本文用紙は、上質紙・書籍用紙・淡クリームキンマリなどから選べる印刷所が多くあります。上質紙は白くコントラストが高い一方、長時間読むと目が疲れやすいとされています。
書籍用紙やクリーム系の用紙は、市販の文庫本に近い色味で、長文を読むのに向いています。また同じ厚さでも軽い(かさ高がある)ため、ページ数が多い小説本でも本が重くなりにくいという利点があります。
ページ数が多い本では、用紙の厚さが背幅に直結します。背幅が変わると表紙のデータも作り直しになるため、用紙を決めてから表紙を作るのが安全です。
よくある質問
小説同人誌は何部くらい刷ればいいですか?
初参加なら10〜30部が無難です。小説は漫画に比べて手に取られるまでに時間がかかる傾向があるため、少なめに刷って通販で追加する方法が取られることが多くあります。当サイトの原価計算ツールで、部数ごとの損益分岐を確認できます。
文庫とA5、どちらが安く作れますか?
同じ原稿ならA5判のほうが安くなります。1ページあたりの文字数が多く、ページ数を抑えられるためです。文庫判は「文庫本らしさ」という価値がある一方、ページ数が増えるぶん総額は上がります。
小説本にカバーは必要ですか?
必須ではありません。カバーなしでも問題なく頒布できます。カバーを付けると市販の文庫本に近い仕上がりになりますが、その分費用と納期が増えます。はじめての1冊はカバーなしで作り、次回以降に検討するのが一般的です。
小説の原稿はどのソフトで作ればいいですか?
縦書きに対応した組版ソフトが必要です。Word、一太郎のほか、同人小説では「縦式」「TATEditor」といった縦書き専用アプリが広く使われています。多くの印刷所がソフト別の入稿ガイドを公開しているので、使用するソフトが対応しているか事前にご確認ください。